Past Report of Vespa GP
過去のレースをふり返ってみようと思ったとき、あのレースの展開がどうだったのか知りたい……など、そんな時こそ、ここを参照してもらいたいと思うのである。
'11シーズンの全日程がいよいよ決定!
第2戦と第3戦の日程が未定のままスタートを切った'11シーズンのVespaGPだが、全戦をサーキット秋ヶ瀬での開催として、ようやく日程の発表がなされた。
- 第2戦◎8月7日(日)/16:00〜18:00(2時間開催)
- 第3戦◎9月25日(日)/16:30〜18:30(2時間開催)
- 第4戦◎12月11日(日)/11:00〜
6月5日が第1戦ということで、すでに開幕しているVespaGP。
この模様は8月20日発売のSD誌にて掲載予定なので誌面で楽しんでいただきたいと思うのだが、都心からのアクセスもいいサーキット秋ヶ瀬での開催となる今シーズンだけに、ぜひとも足を運んでみてはいかがだろう?
普段なかなか見る機会のないレーシングベスパたちだけに、その"速さ"や"ポップなカラーリング"を直に見てみるというのはそれなりに刺激的だと思うのだ。
それに開幕戦で併催され好評だった「SCOOTER DAY」も最終戦にあわせてまた併催されるというので、こちらもぜひ注目してほしい!
新旧さまざまなスクーターオーナーが集まって、おしゃべりしたり、持ち寄ったパーツなどを交換したり、フリマスペースで売買したり……と、第1回目は告知不足だったわりに想像以上の参加台数に正直驚いてしまった。
最終戦のとき、またどんなオーナーさんや車両が集まるのか楽しみだ。
ぜひ、いらないパーツや使わなくなった用品などを持参して楽しもう!
'11シーズンの日程発表
2011年度も変わらずVespaGPが行われるとの連絡を受けた。
しかも今シーズンはミニバイクレースの聖地として名高い「サーキット秋ヶ瀬」での開催も含む全5戦での開催となる。
現時点ではサーキット秋ヶ瀬で開催となる3戦分のみが日程発表されており、残りは日光サーキットと茂原ツインサーキットにて開催となる見通しだ。
詳細は以下のとおり。
第1戦:4/9(土) サーキット秋ヶ瀬
※第1戦は中止・延期となっています
第2戦:6/5(日) サーキット秋ヶ瀬
第3戦:未定
第4戦:未定
第5戦:12/11(日)サーキット秋ヶ瀬
またサーキット秋ヶ瀬ラウンドについては暫定スケジュールとして以下のような発表がされ、当日の台数&クラス数により変動の可能性があるとのこと。
◎ライセンス取得(11:00〜)
◎練習走行(12:00〜)
◎受付・車検開始(13:00〜)
◎ライダーズミーティング(13:30〜)
◎予選レース(13:50〜)
◎決勝レース(未定)
◎表彰式・抽選会(未定)
なおレース参戦に必要となるサーキット秋ヶ瀬のライセンスは、当日取得も可能。
ただしライセンス取得には初年度分の3,000円、免許サイズの顔写真1枚が必要となる。
申請用紙は(株)ベスパで用意しているとのことなので、必要な人は問い合わせを。
今シーズン、アクセス面でグッと参加しやすいVespaGPとなる。
このためライダーの参加はもちろんだが、応援やサポート観戦もぜひ期待したいところ。
もちろんサポートメンバーとしてお手伝いいただけるよう呼びかけも始まっている。
今年のVespaGPも楽しめるよう、みんなで盛りあげていこう!
☆Urgent Interview
'10 rankings Top3
1st place◆2110 a.K.a 2310さん
◎Number
7
◎Name
2110 a.K.a 2310選手
2009 seasons Series Champion
◎Comment
5戦連続で、地道にポイントを稼いできたのが勝因だと思います。最終戦では新垣選手の迫ってくる威圧感が凄くて、負けたくなかったから頑張っちゃいました。来シーズンもチャンピオンは譲りません!
2nd place◇安東幸治さん
◎Number
8
◎Name
安東幸治選手
◎Comment
思いもよらない結果だったので、正直驚きました。来シーズンのハンデはかなり厳しそうですが、それでも上位に食い込めるよう頑張ります!
3rd place◆新垣敏之さん
◎Number
19
◎Name
新垣敏之選手
Former Grand Prix Rider
◎Comment
この1年、本当に楽しかった。仲間でやっている感じも良いし、ケータリングなどもありがたい。バイクとは違うけど、ミッションがあって不思議な乗り物。操 作感が新鮮で、これはベスパだけのもの。もっといろんな人に参加してもらいたいし、楽しんでもらいたい。ボク自身も楽しみながら続けていきたいよね。
〜 VespaGP番外編 〜
ケタ外れの順応力を見せつけた新垣
他を圧倒する速さで勝利をGET!!
初めてのサーキットに
戦いの舞台を移し
VespaGP
スペシャルラウンドが開催
日:2010年11月13日(土)
場:茂原ツインサーキット
主:BaBooカート
◎初めてのサーキットに困惑
11月13日(土)、茂原ツインサーキットにてVespaGPスペシャルラウンドが開催された。
これまで、すべてのレースが日光サーキットで行われていたこともあり、参加ライダーにとってはホームグランド以外での初レースとなる。そのせいもあって、どのライダーも普段より緊張気味なようすだ。
……とはいえ、パドックに戻ればいつも通りの和やかな雰囲気は変わらない。
しかし2本の練習走行を終えたライダーたちからは、笑顔ながらも「ラインどりが難しい」「バンピーで怖い」「スリッピーだ!」といった感想が聞かれた。
走行シーンを撮影しているボクの目にも、攻めあぐねているライダーの困惑が見てとれた。
この日の主催であるBaBooカートは、その名の通り4輪カートが専門だ。そんなBaBooカートの好意で、カートの走行やレースの合間にVespaGPをやってはどうかと持ちかけがあったそうだ。
こうして実現したスペシャルラウンドなのだが、カートの走行後はコース上にタイヤカスが残ってしまう。これが思いのほかライダーたちを苦しめる要因となってしまった。
じっさいかなりの転倒が発生
していたが、スピードレンジが低いせいか、決定的なトラブルとはならず一安心。
そんな中、トップライダーたちの順応力の高さには驚かされた。世界を経験している新垣は当然(世界GPを走るライダーは、初めて走るコースであっても結果を出さなければならない)としても、牧野、菊地信康、安東、橋川ら、09シーズンおよび10シーズンの
ランカーたちは早々に43秒台で周回を重ねている。
しかし、やはり新垣の高い順応力と世界で培った豊富な経験値は他を一歩リード。練習走行の段階で、すでに41"477をマーク。これにシリーズチャンプの牧野が追随し、なんとか42"751を刻むといった状況だ。
ちなみにコーナリングスピードは4輪カートの方が速く、ベストラップだけを見れば、たいていどのサーキットでも4輪カートの方が速い場合が多い。……なのに、この日の新垣のタイムは4輪カートを上回るものだった。なので新垣の速さを想像しやすいだろう。
◎がむしゃらに本気!
いざ予選が始まると、もう頭の中はラインとタイムアップの事だけなのか、恐怖心など吹っ飛んだかのようにどのライダーも軒並みタイムを上げてきた。
ただし新垣だけはペースを押さえ、それが作戦なのか、41"847というタイムで予選を終えている。それでもこれが予選トップタイムとなり、以下に42"751の牧野、42"881の菊地信康が続く。
フォトギャラリー「Practice」をチェック!
もう見慣れた決勝スタートシーンだが、初めて見ると「え!?」となるのはVespaGPならではの逆グリッド+スタートハンデだろう。予選結果の遅い順か らグリッドへと着いていく逆グリッドを採用し、加えて速いライダーに課されるスタートハンデ。今回のスタートハンデは予選結果の速かった3名(新垣、牧 野、菊地信康)だけ10秒遅れというものだった。
この特殊ルールはレースの本質とは異なるものと言えなくもない
が、つねに接戦を呼ぶことからギャラリーを沸かす要素に溢れ、遅いライダーにも勝つチャンスが生まれるという、本当に楽しめるものなのだ。
速いライダーにとっても、スタート後に独走……などという状況にはさせてもらえず、誰かとサイドバイサイドのデッドヒートを繰り広げつつ、先行するライ ダーに追いつかなければ"勝ち"を手に入れることができない。それでも不満などは誰からも聞こえてくることがなく、いつも終われば「今日も楽しかった」と いうことになる。
さて、先行する8台を追い上げるべくハンデ組がスタートを切る。そのころレースは庭田、橋川らが牽引。しかし1周あたり1秒強ずつ詰めていくハンデ組だけ に、見どころは9周目か10周目あたりだろうか。新垣に引きずられ、牧野と菊地信康もいいタイムで先行集団に迫っていく。全12周で争われる決勝ヒートだ が、すでに白熱気味
だ。
予想を大きく裏切り、新垣はまさかの7周目でトップグループをロックオン。レース後に確認してみると、決勝ヒート中に驚くべき40"964をマークする猛追ぶりだ。もうこの勢いに"まった"をかけられるとすれば、それは牧野と菊地信康しかいないだろう。
しかし2人の頑張りはけっきょく届かず、レースは新垣の独壇場で終了。圧倒的な速さで新垣が優勝を決め、その存在感を強くアピー
ル。
豪快な走りの持ち味で果敢に攻める橋川に、怯むことなく踏ん張った庭田が2位。その橋川は、この日のレースのために出張先の中国から緊急帰国した甲斐あっ て3位という結果。年の功と言っては語弊もあるが庭田は歴戦の手練れだし、橋川は今シーズンのランキングこそ逃したがその速さは誰もが認めるところ。
なお決勝後にはスワップヒートと名づけられた"お遊びヒート"が行われ、日ごろ気になっている他人のマシンに乗るという機会が与えられた。
チューニングやセッティングの参考だったり、自分のマシンとの比較だったり、けっこうこの企画も楽しんでいたようす。
◎来シーズンが待ち遠しい
これで今シーズンの全日程が終わり、来シーズンへ向けた準備期間へとなっていくワケだ。
日程はまだ未発表だが、どのライダーも今回の茂原ツインサーキットでのスペシャルラウンドに手応えを感じていた。
なにより今シーズンから参戦している新垣選手の存在は大きい。速さや巧さで他のライダーを刺激するだけでなく、その気さくな人柄でライダーたちに走り方のアドバイスをする姿を今シーズン何度も見かけた。そのせいで、どのライダーも確実に速くなっているのだ。
来シーズンのさらなる盛り上がりと、楽しいレースに期待したい!
1位 #19新垣敏之/VESPA CLUB + TOKYO
2位 #2庭田昌/HIPER VESPA
3位 #13橋川達義/COMPLETE LOOK
4位 #12中村賢司/Nuovo Laguna
5位 #5菊地信康/HIPER VESPA
6位 #7牧野文人/VESPA CLUB + KANAGAWA
7位 #3宮地貴之/Thonsand Foglie
8位 #9菊地栄治/Thonsand Foglie
9位 #6小野寺誠/SOGNO VESPA CLUB
10位 #17山里剛/VESPA CLUB + KANAGAWA
11位 #8安東幸治/SOGNO VESPA CLUB
フォトギャラリー「Swapride」をチェック!
◎おまけ
この日のトピックはもう一つあって、それは安東、橋川の両選手がカートとのダブルエントリーだったことだ。
この二人……じつにタフである。
★Urgent Notification
スペシャルラウンド開催決定!
シリーズ戦を終え、年間ランキングも決定したVespaGPだが、ホームサーキットを栃木県宇都宮の日光サーキットとしていることもあり「一度見てみたいけど、ちょっと遠くて……」とお嘆きのアナタに朗報だ!
来る11月13日(土)、千葉県の茂原ツインサーキット(ショートコース)にてVespaGPスペシャルラウンドが開催されることになった。
この日はカートレース(4輪)の合間に組み込まれ、VespaGPは昼頃にスタートの予定となりそう。
ただし練習走行などもあるため、10時頃には参加ライダーたちも集合する模様だ。
もちろんお約束のケータリングもあり(これがめちゃめちゃ美味い!)、楽しい1日になること間違いなし!!
☆第1戦レポート(前半)
主催:Moto Shop 五郎
特別協力:日光サーキット
運営:G STAFF!
媒体協力:Buono
ゴールデンウイークを目前に控えた4月25日(日)、VespaGPの'10シーズンが幕を開けた。これまで、ほぼドライコンディションという好条件で開 催されてきたのはエントラントたちの日ごろの行いか? ……なんて事を考えつつ、まだ暗い東北自動車道で宇都宮を目指す。予報ではもちろん晴れ! なかな か幸先の良いスタートとなるのは確実のようだ。
VespaGPとは宇都宮インターからほど近い、日光サーキットで開催されるハンドチェンジ車によるスプリントのシリーズ戦。ハンドチェンジ車とはスクー ターでありながら任意にギアチェンジすることができるミッション搭載モデルで、シフトペダルを足で操作するのではなく、文字通り手による操作でギアチェン
ジするタイプのスポーツスクーター。ほとんどの参加マシンがスモールと呼ばれるベスパだが、上限115ccという排気量さえ守っていれば、ボアアップ車で もベスパ以外のマシンでもエントリーが可能。過去にはランブレッタやラビットも出走している。
さて、レース当日の朝は早い。7時15分から受け付けと車検がスタートし、8時からはVespaGPのために有料走行枠が設けられている。有料走行枠はエ ントリーフィーと別料金となるが、大半のライダーがこの枠を利用しているようだ。いきなり予選に挑むのではなく、コースやマシンのコンディションを確認す る意味も含めて有効利用すべき時間枠といえそう。すでに速報でお伝えしているように、この日のトピックは元GPライダー・新垣選手と初の女性ライダー・鈴 木選手のエントリーといえるだろう。
じつは練習走行でカメラを構える自分の目には、やたらと速いライダーが映っていた。トップ3(昨シーズンのランキング上位3名)でないことは見ればすぐに分か るので、すぐさまそのライダーが事前情報で聞いていた新垣選手だと理解した。菊地選手をピッタリとマークするような走りは、日光サーキット攻略のための強 かな戦略なのだろうか。対して鈴木選手は、チームメイトでランカーでもある橋川選手がベスパを速く走らせるためのあれこれを教えるようにリードしているの が印象的。
9時20分、ほぼオンタイムで予選開始の合図。それと同時に、つぎつぎとコースインしていくレーシングベスパが勇ましい。ちなみに練習走行から53秒を 切っていたのは菊地選手のみ。予選では当然タイムアップしてくるのが目に見えている。見どころはランカー3名の走りに加え、新垣選手といえそうだ。
練習走行同様、菊地選手を完全ロックオン状態の新垣選手。後半では菊地選手の前を走るシーンも見受けられた。いっぽう昨シーズンのシリーズチャンプ・牧野 選手だが、相変わらずのクレバーな走りを披露。リーンウイズで淡々とコーナーを消化しているイメージで、派手なライディングフォームではないのにタイムが いい。これとは逆に、ド迫力の足かけハングオンスタイルがトレードマークの橋川選手も着実にタイムを刻んでいる。
15分間の予選が終わり、リザルトがタワー下に掲示された。予選トップは50秒100を叩き出した新垣選手。それに50秒465の菊地選手が続く。牧野選手は51秒461で予選3位、橋川選手が52秒578で4位であった。しかしグリッドが予選結果順ではないところが、VespaGPのおもしろさだったり もする。この上位4名は、そっくりそのまま最後尾からのスタートだ。しかもランカーの3名にいたっては時間差スタートというハンデも課されるので、一概 に"有利"とか"勝つのは確実"などということがない。つまりまったく展開の読めない決勝を迎えることになる。
第1戦レポート(後半)につづく……
速報@開幕戦
シーズン開幕ということでVespaGPの取材に行った。このレースがVespaGPという名称に落ちつく前、まだ「スモーキー1&2」と呼ばれ ていたころから目にしているので、もう6年間見続けてきたレース。
参加者やサポートメンバーらの和気あいあいとした雰囲気が印象的で、まさに正しいサンデーレースのお手本とでも表現したくなるものだ。ライダーもサポートも、それにギャラリーまでもが、ついつい顔のほころんでしまうところが大きな魅力であったりする。
さて今シーズン、注目のトピックが2つ用意されていた。1つは元GPライダーとしてあまりにも有名な新垣選手の参戦。そしてもう1つが初の女性ライダー参 戦というもの。
詳細は後日UP予定の開幕戦レポートでご覧いただけるよう準備中だが、流石の走りでギャラリーを圧倒した新垣選手の走りは今シーズンを俄然盛り上げてくれそうだ!
初めて跨ったレー
シングVespaで、
09シーズンのラン
キング3位・菊地
を抑える堂々とし
た走りを披露した
元GPライダーの新
垣。予選中の一コ
マだ