#01 とてもラブリーなVESPA P200EM

 

さて関根さんから「とってもラブリーな車体ですよ〜」と、そそのかされてスタートした企画の主役たるベスパ。正式にはP200EMというモデルで、車体番号から探ってみたら80年式と判明。これはVC JAPANホームページのTOPにある「SERIAL NUMBERS」をクリックすれば調べられるので、自分の愛車の年式がわからないという人はやってみてね。
さて事前に写真を送ってもらい、サビ具合などは納得のうえ現車と対面したんだけれど、思っていたよりサビてなかったので一安心。……ってオイオイ、ブルーメタリックな車体が茶色じゃん! とか思われそうだよね。
だけどこのサビは表面的なものでしかないし、腐ってしまって手に負えないようなものとは違うのだ。逆に30年を経過した風合いを感じさせると同時に、リペイントなどされていないオリジナル状態を維持した貴重な1台。
趣味指向は人それぞれだけど、風合いっていうのはペイントでなかなか再現できるものじゃない。ビカビカなレストアで完全な新車状態みたいな仕様にしちゃうってのもあこがれちゃうけどさ、1度も手の入っていないオリジナルコンディションの個体っていうのをキッチリと後世に残していくっていうのも意味があることだよね。
なのでめっちゃ悩んでますよ! この先どうするかってことを!!
まあ再生企画のベース車としてこのうえなくナイスコンディションなのは間違いないので、追い追い考えつつ企画を進めていこうかなと思ってますけどね。
ご意見&アドバイス、それにご感想などをいただけると励みになります〜(笑)


VESPA P200EM◆Madeleine

ラージボディシリーズで手ごろさが人気のP200だが、じつはすでに30年選手だったりする。よく見かけるP200Eとの違いは分離給油方式を採用しているところ。つまりクラシックなベスパ乗りがスタンドで車体を揺すってるというアレ(混合給油なので車体を揺すってガソリンとオイルを混ぜ合わせているの図ね)がないってこと。人によってはオイルミキサーのトラブルによるエンジンの焼き付きを気にするけれど、手間のかからない分離給油の良さというのもあるので、どちらがいいかは好みで判断するしかないよね。

 

 

SPECIFICATIONS ※サービスマニュアルより抜粋
●全長×全幅×全高:1,760×695×1,110(mm)●軸間距離:1,235mm●シート高:NA●車両重量:108kg●エンジン形式:空冷2ストローク単気筒・197.97cc●最高出力:NA●最大トルク:NA●最高速度:110km/h●タンク容量:8L●価格:49万5,000円(1980年当時の成川商会正規販売価格)

 

 

車体番号は右サイドパネルを外した後端に打刻されているので、その番号から自分の愛車の年式を調べることが可能なのだ
車体番号は右サイドパネルを外した後端に打刻されているので、その番号から自分の愛車の年式を調べることが可能なのだ
車体番号部を拡大するとこんな感じ。じっさいの番号は画像処理で消しちゃってるけど雰囲気わかる? VSX 1TというのがP200Eのこと
車体番号部を拡大するとこんな感じ。じっさいの番号は画像処理で消しちゃってるけど雰囲気わかる? VSX 1TというのがP200Eのこと
エンジン番号はマフラー付け根の奥側(指で指しているあたり)となり、けっこう確認しづらいがあわせてチェックしておこう
エンジン番号はマフラー付け根の奥側(指で指しているあたり)となり、けっこう確認しづらいがあわせてチェックしておこう
当時の成川商会による正規価格表とカタログがこちら。こういった資料を集めるのも旧車の楽しみかもね/関根コレクション
当時の成川商会による正規価格表とカタログがこちら。こういった資料を集めるのも旧車の楽しみかもね/関根コレクション
ボディ部分がクリアシートなので、設定色を重ねることでイメージを把握しやすい色見本帳。これによると「ex Metallizzato Azzurro」というのがマドレーヌ号のカラー名称となる/関根コレクション
ボディ部分がクリアシートなので、設定色を重ねることでイメージを把握しやすい色見本帳。これによると「ex Metallizzato Azzurro」というのがマドレーヌ号のカラー名称となる/関根コレクション
日本語表記のないオーナーズマニュアル&成川商会作成の使用説明書。これらは当時のPシリーズ(P125X、P150X、P200E)に付属。もちろん成川商会が輸入販売した正規車両にしか付属しない/関根コレクション
日本語表記のないオーナーズマニュアル&成川商会作成の使用説明書。これらは当時のPシリーズ(P125X、P150X、P200E)に付属。もちろん成川商会が輸入販売した正規車両にしか付属しない/関根コレクション